今回は、“商業レベルではないクリスマス会”について、書いてみたいと思います。
「商業レベル」とは、ホテルや、デパート、ショッピングセンター等で行うイベントを指します。「ファミリーX’マスパーティー」と銘打ち、一流ホテルの宴会場で開催されるものもありますね。それなりの料金を払い、それなりのゲストが出演し、食事もドリンクも立派なもの。
でも今回モデルケースとしてここで扱うのは、公民館や集会所等で行う、子供会の『手作りクリスマス会』です。
会の「進行」も「運営」もお母さん、お父さん方。「食事」といっても、紙コップのジュースと、100円のショートケーキだけといった、至ってシンプルなものです。
子どもにとって「想い出作り」という点では、ホテルのものとなんら変りありません。
むしろ顔見知りの友達と一緒のほうがずっと楽しかったりします。
それではここで、毎年公報などで参加者募集をするたびに、あっという間に定員締め切りとなる大人気の『クリスマス会』のノウハウを公開しましょう。
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【構成/進行表】
●10分前(準備完了)
・6人掛けのテーブル、イスを人数分セットし、テーブルにはクリスマスらしい柄のテーブルクロスをかける →雰囲気がぐっと増します。ぜひ!!
・簡単な音響機材。公民館のもので十分です。マイク2本程度。CDのクリスマスソング集を用意。静かな曲と、にぎやかな曲が混ざったもの。
・テーブルの上にキャンドル。入場直前に火をともす→会が始まって5分程で消します。安全のため、各テーブル担当のお母さん、さりげなく見張っていて!
・さらに直前、紙コップにジュース(7分目以下)と、紙皿に、ケーキ+プラスチックのフォークをテーブルにセット→ジュースはお代わり自由なので、こぼさないよう少なめに注ぎます。
・会場のドアの外に子どもたちを入場に備えて並ばせる。その際、かさばるコートやバッグを預かる。
・天井の明かりを消し、クリスマスソング(静かめ)を流す→キャンドルの明かりのみ!
●入場開始・子どもたちをゆっくりと入場させます。子どもたちは、案外、雰囲気に呑まれて、緊張するため静かです。
●主催者(司会者)挨拶(5分)
・子どもたちが静かなうちに(緊張している間に)、会の趣旨説明をします。・・・何のための集まりか?→雰囲気を作るため、ちょっと“おごそか”に!
・挨拶終わりで、曲転換(にぎやか)!各テーブル担当のお母さん、クラッカーを鳴らす!天井の明かりを点け、キャンドルを消す。『メリークリスマス!!』
このように雰囲気をガラリと変えることは大切です。子どもたちの口から「フー」というため息がもれ、急にニコニコし始めます。
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●出し物を観ながら、ケーキを食べる(約20分)
・出し物は、地元のコーラスグループや、器楽演奏、高校や中学の演劇部にお願いしましょう。それが難しいようでしたら、グループのお母さん(お父さん)によるクリスマスを題材にした「本の読み聞かせ」でも、いいですよ!
日本のクリスマスは、もちろん宗教とは関係ないものです。ただ、「聖歌」や「聖夜」、「キリスト生誕」を出し物で扱うのも「異文化の理解」と考えれば、子どもにとって意味のあるものだと考えます。
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●「工作教室」~おみやげ作り(30分)
・毛糸や、ボタン、木片、折紙等を使って、クリスマスリースや、サンタ、スノーマンを作りましょう。指導はグループのお父さん(お母さん)。キレイな紙を使って、キャンディ入れのバッグを作るのもいいな。後でキャンディを配ってあげましょう!
●サンタ登場
・グループのお父さんが、サンタに扮して登場します。→ゲーム大会の審判と、賞品授与。最後に全員にプレゼントを配ります。
やはり「サンタ」が登場する、というのは決め事として大切です!
100円ショップで買った安物のペラペラの衣装に、布団綿のような付け髭、たとえ、やせっぽちのサンタであっても、意外に子どもたちは「暖かい目」で迎えてくれるものです。
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●ゲーム大会(20分)
・誰でも知っている簡単なゲーム大会。意外に「イス取りゲーム」は、年齢に関係なく盛り上がります。(ビンゴゲームも子どもたちには人気があります)
●表彰式、他
・上位3人にサンタからプレゼント。全員で拍手して、ほめ称えましょう。
・ほぼ同じ金額のもの(200円程度)を残りの全員にサンタからプレゼントします。(ビンゴの場合も、全員に賞品がいきわたるように!)
●終了の挨拶
・ここまで来ると、まあ子どもたちは俄然元気になって、話は聴いてくれません。
仕方がないなあ。全員で歌を歌って終了としましょう!
クリスマスソングを歌うときは、歌詞カードをコピーして全員に配るか、大きな紙に書いて壁に貼りましょう。曲を一緒に流しながらお母さん、お父さんスタッフも一緒に、全員で歌いましょう!幼稚園で習った歌(例 :「赤鼻のトナカイ」等)だと、子どもたちは元気に歌ってくれますよ。
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●退場
・預かったコートなどを返し、サンタ及びスタッフ全員で、子どもたちを見送りましょう!
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おみやげは、「工作教室」で作ったものと、サンタからのプレゼントの品物です。時間は2時間弱。参加費として実費500~600円徴収してもいいと思います。
公民館等の予算が付けば、もう少し「雰囲気作り」にお金を掛けたいところです。
パーティーグッズのトンガリ帽を全員でかぶったり、電飾のついたクリスマスツリーを飾ったり・・・。
「進行表」(時間軸を左に置いた“段取表”)を作り、その時に流す曲目や、係の担当者名(・誘導係名・各テーブル担当者名・読み聞かせ係・サンタ・司会者・CD操作係・その他)を入れておきましょう。≪責任をもって、自分の役割を遂行していただくために必要です!≫
最後にもうひとつ、司会者は、あまり自分の思いをしゃべりすぎないよう、テンポよく進行に徹しましょう!