私の経験で云うと、バブル期の初期の頃から、急にワァーと伸びたように感じています。なぜか?それは「義理チョコ」にあります。当時、両手に抱えるほどの、色とりどりの、趣向を凝らしたチョコレートを、女性社員やら、取引先の女性担当者から受け取ったものです。
家に帰れば、妻と娘からプレゼントされました。接待の飲み会も盛んでしたから、飲み屋の女性からももらいました。
「もてなかったんだろう」って。確かにそうなんですが、「義理チョコ」がなかったら、間違いなくこんなに「バレンタインデー」に、チョコレートが売れることはなかったことでしょう!(威張ることではないですが)
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≪女性から男性に≫ というのは、バレンタインデーのあり方として、日本と韓国とコロンビアだけのようです。また韓国には「義理チョコ」はないとのこと。他の国では≪夫から妻へ≫ ≪男性から恋人の女性へ≫ 「花を贈る」、「カードを贈る」というのが一般的なようです。
ところで、ある人がイギリス人の友人に「日本での話」をしたところ、『素晴らしい。素晴らしい習慣じゃないか、それは!」と絶賛したそうです。(いつもあげるばかりの男としては、なんともうらやましいことだろうな)
日本におけるバレンタインデーのミソは、何と云っても ≪女性から男性へ≫というところにあります。女性の優位性が発揮できます。
男性にとっての「バレンタインデー」とは?
「ドキドキしながら、ひたすら待つ!」これです!強制なんてできません。「チョコ、寄こせよな!」なんて、口が裂けても云えません。だからこの時期、男はちょっと気弱で、「ニガ虫、噛み潰しながら」ハードボイルドになれるのです。幼稚園生だって、小学生の悪ガキだって、男はバレンタインデーを前にすると、「人生」って奴をしみじみ感じるものなのです。