38-1.忍者の世界・展/伊賀編★上

■忍者展の展示品■

展覧会(展示会も同じですが)を現実化するためには、まず全体の構成を考 えなくてはなりません。「何を、どういう順番で、見せるか」ということです。
 

それとは別に、実際に「展示」するものを「押える」交渉も必要です。頭の中で構成は出来ていても、「展示品」がなければ、「展覧会」は成り立たないからで す。
 

『ミロのビーナス』を日本で公開しようと思えば、これは国家的大事業です。文部科学省や、外務省、文化庁等が実際に動き、電通など大手広告代理店が手足となって、やっと「実現」するかどうか、といったものです。
 

『忍者展』はそれほどじゃありません。
「ホンモノ(?)」の“十字手裏剣”や、“水ぐも”や“巻き菱”を伊賀や甲賀から借りるにしても、「電通」を動かす必要など、ハナからありません。借り入れ条件と、たぶん「誠意」だけです。
 

伊賀と甲賀には一度行っていました。その時は、云わば「遊び」。2回目の今回はちょっと必死でした。決めるべきことは、キチンと決めてこなければ帰れません。経費的に、そう何度も行っている訳にはいきませんでした。
 

■いざ、伊賀へ■

 

インターネットやメールが使えれば、下調べやアポイントも取れたでしょうが、20年程の前のことなので、そんなものありません。誰からの紹介もなく、「飛び込みで交渉」に出向いたのですから、今考えると無謀でした。
 

まず、伊賀へ。
「伊賀も甲賀も山の中」と思っている方もいるかもしれませんが、下車駅「伊賀上野」は城下町で、藤堂高虎の支城のあった所。駅を降りると「松尾芭蕉」の銅像が迎えてくれます。“松尾芭蕉は忍者だった!”というのは、また別の話。
 

伊賀は「小京都」のようなところで、高台から街を眺めると、碁盤のように整然と町屋が並んでいます。「日本三大あだ討ち※」のひとつである、『鍵屋の辻』はお城のすぐ側にあります。
 

※「日本三大あだ討ち」
1.忠臣蔵   ~ご存知!
2.曾我兄弟  ~あまり、ご存知じゃない?
3.『鍵屋の辻』~荒木又右衛門が助太刀をし、三十六人斬りをした所
 

伊賀上野城のある「上野公園」には、「伊賀流忍者博物館」があります。
「忍者屋敷」を模した造りになっていて、いろいろなアトラクションも常時行われています。その中で、「くノ一」(赤い忍者衣装を着た女性忍者)が「忍者屋敷」のガイド役をやっていました。市の職員さんだとか。これはそのまま、私の『忍者展』でイタダキました。「くノ一」は、子飼いの女性アルバイトでしたが。
 

『38-2.忍者の世界・展/伊賀編★下』へとつづきます。