35.文化催事・展覧会

『イベント雑記』を書くとき、「どんなこと、あったっけ?」と、昔々やったイベントを思い返しています。
書いていて面白いもので、読んでいただいて、笑えたり、“フムフム”と得心できるネタを、あたま振り振り、ひねり出しています。
 

今まで30話以上書いてきて、最近は1回分書くと、もうネタが尽きたように思えるのですが、そこはホレ、長年の経験の賜物(!?)“ポコッ”とどこからか出てくるものです。
 

そこで今回は、『百貨店における文化催事・展覧会』について、お話します。
 

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最近は百貨店も予算がなくて、めったに見かけなくなりましたが、10年程前までは、ファミリー動員策として『展覧会』が盛んに行われていました。
例えば夏休み。5週間のうち、お盆の1週間は「売り出し催事(夏物一掃大バーゲン)」で埋め、あとの4週は、ファミリー向けの『文化催事・展覧会』で動員を図るのが、大手百貨店の通例でした。
 

九州の百貨店は、地域性でしょうか、血の気の多い催事を好んで採用していました。『大アマゾン展』とか、『世界のヘビ展』とか、『シロ・巨大ナマズとエリマキトカゲ展』(この組合せ、多分ないな・・・でもこんな感じ)などです。
 

どうでもいいことですが、ちなみに、私も福岡出身です!九州のイイトコロを威張って吹聴するので、“この九州ナショナリズムめ”とよく云われます。
だから当然「邪馬台国」は、九州にあったものと堅く信じています!
 

さて、これらの“ゲテモノ・キワモノ(?)展示会”は、全国各地でヒットを飛ばし、版元である企画会社は、同じものを何度もやることにより、しこたま利益を上げていました。 

企画会社の社屋が自社ビルになったり、社長宅が新築されたりすると、「ナマズ御殿」とか、「エリマキトカゲ御殿」と、うらやましさ半分(あとの半分は?)で、よく揶揄されたものです。
 

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「黙って、指くわえていることはない!」と、当時私のいた会社の社長が発奮し、借り入れだかどうだか知りませんが、予算を作り、『展覧会の自社開発』に乗り出すことになりました。そしてそのお鉢は、私のところに回ってきたのです。
 

それまで他所の会社から「パッケージ」を買って、展示会の売り込みはいくつかしていました。『世界のおりがみ展』とか、『エジソン展』などです。
「そういった、大人しいものじゃなくて、もっと儲かる“ゲテモノ”をやろう!俺には腹案がある!」
「なんですか?」
「聞いて驚くな!目玉は、シロ大スッポンだ!」
「うっ、スッポンですか・・・(なんかカッコ悪い!)で、タイトルは?」
「そうだな、うん、『世界のカメ展』にしよう!!」
 

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そうした訳で、いよいよ私も「ランカイ屋」(展覧会屋)の世界に、踏み出すこととなりました。展覧会の中身の構成を作りながら、片方で日本中のデパートに売り込みをかける、という仕事です。
 

簡単に言えば、総額800万で「展覧会」を仕込み、1ヶ所300万で売れば、3ヶ所目から利益が出る、という仕組みです。10ヵ所売れれば、2200万の粗利が出るはず。売れれば、ですが。
 

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『世界のカメ展』で経験を積み、次に手掛けたのが『忍者展』です。(痛い経験でしたが)「忍者」が好きだから。『赤影』や、『仮面の忍者・嵐』じゃありません。子供の頃見た『隠密剣士』に出てきた“リアル”な忍者です!
 

長くなりそうなので、この続きは次回に。