24.アイラブ“プーチ”

“プーチ”というロボット犬をご存知ですか?ロボット犬といえばSONYの「アイボ」を思い浮かべる方がほとんどでしょうが、世界中で1500万台売れたのは、セガトイズの“プーチ”だけです。小売価格わずか2,980円。
 

●「それって、おもちゃ?」
 

セガトイズは玩具メーカーなのでもちろんオモチャに分類されるのでしょうが、私にとっては、“プーチ”はそれ以上の商品でした。
“プーチ”は癒し系のペットロボットという触れ込みで、2000年4月1日に全国発売されました。
 

実は私は同年3月、東京ビッグサイトで開催された『2000東京おもちゃショー』で、A広告代理店の下、セガトイズのブースを担当しました。かなり大きな仕事だったので、半年はこれに掛りきりで、そのなかで出会ったのが“プーチ”でした。
 

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この年の『おもちゃショー』は、「犬型ロボット花盛り」で、メーカー各社が出品していましたが、“プーチ”はそのデザイン性からいっても、「持ち味」をとってみても、確実に一歩抜きんでていました。
 

第一印象は、「なんてひょうきんで、愛らしい顔をしているんだ!こいつぅ!」てな感じ。なんでも“プーチ”には、「ココロ回路」というものが搭載されていて、『気持ちでコミュニケーションすること』が可能な犬型ロボットとのこと。
 

●「ココロ回路」って、なあに?
 

“プーチ”は外部の環境に反応して、歌ったり、すねたりとゴキゲン度がコロコロ変わる、かなりの気分屋の「ネコ型気質の犬型ロボット」でした。
「ココロ回路」も、『気持ちでコミュニケーション』も、つまり“思い通りにならない”ところに親愛の情を芽生えさせるという、従来の玩具にはなかった、かなり高等な技だと思います。
 

“プーチ”には、本来機能としては備えていない“スキマ”に、使用者が勝手に機能を見出すことのできる「不思議さ」がありました。
 

例えば、3回「プーチ!」と呼んでも「ワン」とも云わなかった、それなのに4回目に急に「ゴキゲン」な様子で、シッポふりふり歌を歌いだした!→→→『なぜなんだろう??どういう仕掛け?』
これが多分、「ココロ回路」の正体だと思うのですが、どうかな?
 

※プーチはその後シリーズ化され、「こころぼシリーズ」となりました。
 

●“プーチ”の機能
 

資料によると、“プーチ”には鼻部分に光センサー、すぐその下に音センサーが装備されています。頭頂部分の「ぽこぽこ」押せる部分を「タッチセンサー」と当時呼んでいたように思いますが、あれは単なるスイッチだったのでしょうか?
 

モーターの数は、耳と前足とシッポが連動して動いていましたから、ふたつか三つ。
ひよっとしたら1つだったのかも知れません。
 

●“プーチ”の感動
 

最近のこの種のおもちゃは、「15個のセンサーと、16個のモーター内臓」なんて威張っていますが、数が多ければいいというものではありません。その分、価格も高価じゃ感動も薄れてしまいます。
 

「2,980円の感動!」は、プーチを子供に買い与えた、世界中のお父さん、お母さんに、おもちゃの持つ可能性を再認識させてくれました。『スゴイじゃないか、こいつぅ!』と、“プーチ”は子供心に帰った親と子を一緒に遊ばせてくれる機会を与えてくれたのです。
 

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“プーチ”が大ヒットしたあと、他社からもいろいろな商品がでましたが、私はプーチ以後では、やはりセガトイズから出た“ロボチ”が大のお気に入りです。うちの隣に住む2歳児の「よっちゃん」も大ファンです!!